指定根抵当権者と被担保債権
民法第398条の8(根抵当権者又は債務者の相続)
- 元本の確定前に根抵当権者について相続が開始したときは、根抵当権は、相続開始の時に存する債権のほか、相続人と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に取得する債権を担保する。
- 元本の確定前にその債務者について相続が開始したときは、根抵当権は、相続開始の時に存する債務のほか、根抵当権者と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に負担する債務を担保する。
- 第398条の4第2項の規定は、前二項の合意をする場合について準用する。
- 第1項及び第2項の合意について相続の開始後六箇月以内に登記をしないときは、担保すべき元本は、相続開始の時に確定したものとみなす。
引用元:条文
指定根抵当権者の合意をすることによって、相続開始前までは被相続人の債務者に対する債権を担保しますが、相続開始後は指定根抵当権者の債務者に対する債権を担保することとなります。
この同意がなされなかったときは、被相続人の債務者に対する債権しか担保されません。
2010年04月29日
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相続による移転登記と指定根抵当権の合意の登記の同時申請
相続による根抵当権の移転の登記と、指定根抵当権者の合意の登記は同時にすることができない。
引用元:例解根抵当 via 基本書不動産登記法IIi各論2
原因も異なれば、申請人も異なるからであると考えれます。
相続による移転の原因は「相続」、申請人は相続人、それに対して、合意の登記は、原因は「合意」申請人は、根抵当権者と根抵当権設定者です。
2010年04月28日
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指定根抵当権者、指定債務者の合意の登記の制限
(根抵当権当事者の相続に関する合意の登記の制限)
不動産登記法第九十二条 民法第三百九十八条の八第一項 又は第二項 の合意の登記は、当該相続による根抵当権の移転又は債務者の変更の登記をした後でなければ、することができない。
引用元:条文
指定根抵当権者の合意の登記は、まず根抵当権の移転の登記をした後でなkればすることができません。
同様に、指定債務者の合意の登記も債務者の相続による変更の登記を先にする必要があります。
前提となる相続による移転、変更の登記をしないうちに、相続後の登記をするのは適当ではありません。
2010年04月27日
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債権者代位による相続登記と相続放棄による更正登記
債権者代位による相続登記後、登記名義人中に相続放棄者があったことが判明した場合、債権者代位により、又は、放棄者を除く他の相続人らの単独申請による更正登記はできない。
引用元:登記研究461号 via 基本書不動産登記法II各論1
特に単独申請で更正をすることを認める必要はありません。
同一性が認められるときは更正登記とすることとなりますが、持分が増える相続人を登記権利者、持分を失う相続人を登記義務者とします。
なお、代位債権者の承諾書の添付が必要であることに注意が必要です。
2010年04月16日
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唯一の相続人と指定根抵当権者の合意の登記の要否
根抵当権車の相続人が1人であっても、その相続人が相続の開始後に取得する債権を根抵当権で担保させるためには、指定根抵当権の合意を要する。
引用元:登記研究369号 via 基本書不動産登記法II各論1
根抵当権者が死亡した場合、相続人と債務者との間の取引に関する債権は当然には担保されません。
相続人が被相続人のあとを継いで、取引などを続ける場合があるので、そのような場合に、相続人を指定根抵当権者として相続人を取引相手とする債務も担保するように、指定根抵当権者の合意の登記をすることができます。
この登記は、設定者と根抵当権者の合意でするものですから、相続人が一人であっても自動的に合意があったものとみなされるわけではありませんし、勝手に相続人との取引が担保されるわけでもありません。
2010年04月15日
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遺贈から相続への更正登記の可否
登記原因が「遺贈」とあるのを「相続」と更正することはできる。
引用元:S41.6.24第1792号 via 基本書不動産登記法II各論1
例えば、法定相続人のうちの一人に対して、遺贈する旨の遺言書に従って登記した後に、それより後に作られた遺言書には「法定相続分どおりに相続させる」と書かれていたときは、上記の更正登記をすることとなります。
更正登記をするためには、同一性が必要ですが、遺贈を受けた相続人は、法定相続分の相続登記でも持分があるので同一性が認められます。
2010年04月15日
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指定根抵当権者の合意と未成年者の利益相反
根抵当権の相続人である親権者と未成年者が合意の当事者となって、いずれかを指定根抵当権者に定めようとする場合には、両者間に利益相反の関係が生ずるので、特別代理人を選任しなければならない。
引用元:例解根抵当P113 via 基本書不動産登記法III各論2
親権者が指定根抵当権者となった場合は、親権者と債務者の取引で生じた債権が担保され、未成年者が指定根抵当権者となった場合は、未成年者と債務者の取引で生じた債権が担保されます。
債権が担保されることもひとつの利益ですから、両者の利益は相反します。
2010年04月12日
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遺贈の前提の換価と遺言執行者
遺言の内容が「遺言執行者は、遺言者所有名義の不動産を売却し、その代金を何某に遺贈する」である場合、売却による所有権移転の登記の前提として相続による所有権移転登記を要する。この場合、売却による所有権移転の登記は、登記権利者を買受人、登記義務者を相続人全員とし、買受人全員とし、買受人と遺言執行者から申請することができる。
引用元:登記研究476号 via 基本書不動産登記法II各論1
遺贈の前提として換価が必要であり、換価をするためには、売却して所有権移転登記をしなければなりません。
売却による所有権移転登記をするためには登記義務者として相続人全員が通常関わることとなりますが、この場合は、遺言の執行に必要な行為なので、遺言執行者が代理して申請することができます。
2010年04月09日
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指定債務者の合意後にする債務者追加の変更登記
根抵当権の債務者Aの相続による変更(相続人はB及びC)の登記及び指定債務者Bの合意による変更の登記がされている場合において、債務者Zを追加する変更の登記の申請をするときは、変更後の事項は、以下のとおりとなる。
変更後の事項
債務者(住所 A(年月日死亡)の相続人)
住所 B
住所 C
指定債務者 (年月日合意)
住所 B
債務者
住所 Z
引用元:登記研究550号 via 基本書不動産登記法II各論1
債務者が追加されたときには、従来の債務者と追加された債務者の両方を記載します。
もともとの債務者は、指定債務者だけではなく、従来の債務者(被相続人)の債務も担保されますから、従来の債務者から相続によって債務者の地位を承継して指定債務者の合意があったところまで表示する必要があります。
2010年04月08日
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抵当権消滅後の抵当権設定者の相続と抹消登記
抵当権が消滅した後、抵当権設定者が死亡した場合、抵当権の抹消登記請求権を承継した共同相続人全員又はその中の一人が抵当権者とともに抵当権の抹消登記を申請することができる。
引用元:登記研究394号 via 基本書不動産登記法II各論1
被相続人が登記権利者であった場合は、共同相続人に不利益はないので、その中の一人が保存行為として登記をすることが可能です。
その場合、添付情報として相続があったことを証する情報が必要ですが、申請人である相続人が被相続人の相続人であることを証明すれば充分で、相続人全員の相続関係をすべて明確にする必要はありません。
たとえば、相続人の一人が相続放棄をしてたとしても、相続放棄申述受理証明書の添付は原則として不要です。
2010年04月07日
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