2010年02月の記事一覧

相続財産を取得した共有者と保存登記

未登記不動産の共有者の一人が相続人なくして死亡した場合には、相続財産及び他の共有者のために所有権保存登記をした後に、帰属持分について持分移転の登記をすべきである。

引用元:明治43年11月22日第906号

共有者のうちの一人が相続人(及び特別縁故者)なくして亡くなった場合は、共有持分は他の共有者に帰属します。

しかしながら、所有権保存登記を申請できるものは法定されているので、この共有持分について共有名義で登記することはできません。

2010年02月28日
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包括受遺者が保存登記をできる相続人にあたるか

包括受遺者は、不動産登記法74条1項1号の「相続人」には含まれない。そこで、表題部所有者から包括遺贈を受けた受遺者は、自己名義で所有権保存登記をすることはできない。

引用元:登記研究223号質疑応答

いったん遺贈者(被相続人)名義で保存登記をして、「遺贈」を原因とする移転登記をする必要があります。

保存登記は74条で定められたもの以外はすることができませんので、遺贈者が真実の所有者であっても、74条の「相続人」にあたらないので、保存登記は申請できません。

(所有権の保存の登記)
不動産登記法第74条
1. 所有権の保存の登記は、次に掲げる者以外の者は、申請することができない。

一  表題部所有者又はその相続人その他の一般承継人
二  所有権を有することが確定判決によって確認された者
三  収用(土地収用法 (昭和26年法律第119号)その他の法律の規定による収用をいう。第118条第1項及び第3項から第5項までにおいて同じ。)によって所有権を取得した者

2. 区分建物にあっては、表題部所有者から所有権を取得した者も、前項の登記を申請することができる。この場合において、当該建物が敷地権付き区分建物であるときは、当該敷地権の登記名義人の承諾を得なければならない。

引用元:条文

2010年02月27日
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数次相続の所有権保存登記とその記載

表題部所有者から数次に相続が開始した場合、現在の相続人は直接自己名義に所有権保存登記をすることができる。

引用元:登記研究407号

通常の相続登記で数次相続をひとつの申請書で登記するためには、中間の相続人が単独である必要がありました。

移転登記では、AからB、BからCという相続であれば、ひとつの申請書で登記できまが、AからB・C、BからD・Eという相続が起こったときは、ひとつの申請では登記できません。

それに対して、保存登記の場合は、どのような数次相続でも一回の申請で登記できます。

記載の具体例は以下になります。

所有者(被相続人 A)
持分4分の2 C
(被相続人 A)
(上記相続人 亡B)
持分4分の1 D
持分4分の1 E

2010年02月26日
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表題部の共有者のそれぞれの相続人名義の登記申請

表題部に記載されたA及びBが共に死亡し、Aの相続人甲、Bの相続人乙・丙がある場合において、甲から甲・乙・丙の共有名義とする所有権保存の登記申請は、いずれも受理される。

引用元:登記研究407号質疑応答

通常の所有権移転登記では、このような形で一括で相続による移転登記をすることはできません(Aの死亡とBの死亡は原因が異なるため)。

しかし、所有権の保存登記では認められます。

なお、Aが単独で登記できるのは、保存行為だからです。

2010年02月26日
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遺産分割で単独相続したものへの保存登記

相続人が数人いるが所有権保存登記未了のうちに、他の相続人が相続放棄したり、遺産分割協議の結果、特定の相続人が当該不動産を取得した場合、当該不動産の所有権を取得した相続人は、直接自己名義に所有権保存登記を申請することができる。

引用元:登記研究45号質疑応答

不動産登記法741項1号は、「表題部所有者又はその相続人その他の一般承継人」が保存登記を申請することができるとさだめていますが、遺産分割により単独相続した相続人も、この「その相続人その他の一般承継人」に含まれるかの問題です。

遺産分割をすると遡及的にその権利が、分割を受けた相続人に承継されたものとなるので、条文の言う相続人にあたります。

(所有権の保存の登記)
不動産登記法第74条
1. 所有権の保存の登記は、次に掲げる者以外の者は、申請することができない。

一  表題部所有者又はその相続人その他の一般承継人
二  所有権を有することが確定判決によって確認された者
三  収用(土地収用法 (昭和26年法律第119号)その他の法律の規定による収用をいう。第118条第1項及び第3項から第5項までにおいて同じ。)によって所有権を取得した者

2. 区分建物にあっては、表題部所有者から所有権を取得した者も、前項の登記を申請することができる。この場合において、当該建物が敷地権付き区分建物であるときは、当該敷地権の登記名義人の承諾を得なければならない。

引用元:条文

2010年02月25日
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被相続人と生前売買した買主への保存登記の可否

表題部所有者の相続人全員が作成した「当該建物は被相続人から相続人以外の甲が買いうけたものである」旨の証明書(印鑑証明書付)を申請書に添付した場合であっても甲は直接自己名義の所有権保存登記を申請することは出来ない。

引用元:登記研究371号質疑応答

所有権保存登記の登記申請人は法律で定められており,真実の権利者あっても申請できるとは限りません。

この場合は、死者名義で保存登記をしてから、買主である甲へ移転登記する必要があります。

(所有権の保存の登記)
不動産登記法第74条
1. 所有権の保存の登記は、次に掲げる者以外の者は、申請することができない。

一  表題部所有者又はその相続人その他の一般承継人
二  所有権を有することが確定判決によって確認された者
三  収用(土地収用法 (昭和26年法律第119号)その他の法律の規定による収用をいう。第118条第1項及び第3項から第5項までにおいて同じ。)によって所有権を取得した者

2. 区分建物にあっては、表題部所有者から所有権を取得した者も、前項の登記を申請することができる。この場合において、当該建物が敷地権付き区分建物であるときは、当該敷地権の登記名義人の承諾を得なければならない。

引用元:条文

2010年02月25日
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共有者全員死者名義での所有権保存登記

表題部の共有者全員が死亡している場合、死亡者全員を登記名義人とする所有権保存登記を申請することができる。

引用元:S36.9.18第2323号

相続人名義に直接所有権保存登記をすることはできますが、
死亡者名義で所有権保存登記をすることもできます。

死者名義で登記する場合でも、相続人が申請するので、相続があったことを証する書面が添付書面となります。

2010年02月25日
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不動産の買主が登記手続前に死亡した場合

不動産の贈与を受けたものが死亡した場合、その相続人は贈与者に対し、直接相続人名義に所有権移転登記をすることを求めることはできず、受贈者に対し右登記手続きをすることをもとめるべきである。

引用元:不動産登記先例判例要旨集

不動産は、「売主」→「買主(被相続人)」→「相続人」と移転しています。

であるならば、その移転の道筋を正確に公示しようというのが、不動産登記法の考え方です。
中間省略登記(買主への移転を省略)は、不動産登記実務では原則として認められません。

2010年02月24日
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原告適格とは

げんこくてきかく

原告適格
原告として訴訟を進行し判決を受けるための資格。

引用元:weblio 辞書

原告適格が認められないと訴訟をすることが出来ません。
原告適格が認められるためには「法律上の利益」が必要であり、
実質的な利益があれば誰でも原告適格が認められるわけではありません。

具体的にどんなもので問題となるかは具体例を上げておきます。

最高裁判例昭和37年01月19日
既存の公衆浴場営業者は、第三者に対する公衆浴場営業許可処分の無効確認を求める訴の利益を有しないとはいえない。

引用元:判例

最高裁判例平成19年10月19日
医療法(平成18年法律第84号による改正前のもの)7条に基づく開設許可のされた病院の付近において医療施設を開設し医療行為をする医療法人等は,同許可の取消訴訟の原告適格を有しない

引用元:最高裁判例WATCH

最高裁判例 昭和34年08月18日
既存の質屋営業者は、第三者に対する質屋営業許可処分の取消を求める法律上の利益を有しない。

引用元:判例

2010年02月24日
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死因贈与執行者の登記請求訴訟の原告適格

公正証書により死因贈与契約が締結され、その執行者が指定された場合、遺言執行者に関する民法の規定が準用されるとしたうえで、死因贈与執行者は、受贈者への真正な登記名義の回復を原因とする所有権移転登記手続きを求める訴えについて、原告適格が認められるとされた事例。

引用元:不動産登記先例判例要旨集

高等裁判所の判例です。

死因贈与の執行者に、遺言執行者の規定が準用されるので、死因贈与の執行者は被相続人の代理人として死因贈与による所有権移転登記手続きをすることになります。

義務者である贈与者の代理人が、権利者である受贈者へ登記移転請求をするのは、若干不思議に感じるかも知れませんが、認められています。

2010年02月24日
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