2009年12月の記事一覧

民法第972条(秘密証書遺言の方式の特則)

第972条(秘密証書遺言の方式の特則)

  1. 口がきけない者が秘密証書によって遺言をする場合には遺言者は公証人及び証人の前で、その証書は自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を通訳人の通訳により申述し、又は封紙に自書して、第970条第1項第三号の申述に代えなければならない
  2. 前項の場合において遺言者が通訳人の通訳により申述したときは公証人はその旨を封紙に記載しなければならない
  3. 第1項の場合において遺言者が封紙に自書したときは公証人はその旨を封紙に記載して、第970条第一項第四号に規定する申述の記載に代えなければならない

実務家からのコメント

口が聞けないものとは言語機能障害のために発話不能なものに限られず、聴覚障害や、老齢のために発生が不明瞭なものもふくまれます。

通訳では手話通訳が多く用いられますが、読唇や触読なども認められています。

関連条文

第970条(秘密証書遺言)

1.秘密証書によって遺言をするには次に掲げる方式に従わなければならない

一  遺言者が、その証書に署名し、印を押すこと

二  遺言者が、その証書を封じ、証書に用いた印章をもってこれに封印すること

三  遺言者が、公証人一人及び証人二人以上の前に封書を提出して、自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を申述すること

四  公証人が、その証書を提出した日付及び遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し、印を押すこと

2. 第968条第二項の規定は秘密証書による遺言について準用する

2009年12月31日
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民法第971条(方式に欠ける秘密証書遺言の効力)

第971条(方式に欠ける秘密証書遺言の効力)

秘密証書による遺言は前条に定める方式に欠けるものがあっても第968条に定める方式を具備しているときは自筆証書による遺言としてその効力を有する

実務家からのコメント

たとえば、遺言証書におした印鑑とことなる印鑑で封印した場合は、秘密証書遺言としては無効となります。

その場合でも、その証書が自筆証書遺言の要件を備えていれば、自筆証書遺言としては有効となります(無効行為転換)。

関連条文

第968条(自筆証書遺言)

  1. 自筆証書によって遺言をするには遺言者がその全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない
  2. 自筆証書中の加除その他の変更は遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければその効力を生じない

第970条(秘密証書遺言)

1.秘密証書によって遺言をするには次に掲げる方式に従わなければならない

一  遺言者が、その証書に署名し、印を押すこと

二  遺言者が、その証書を封じ、証書に用いた印章をもってこれに封印すること

三  遺言者が、公証人一人及び証人二人以上の前に封書を提出して、自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を申述すること

四  公証人が、その証書を提出した日付及び遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し、印を押すこと

2. 第968条第二項の規定は秘密証書による遺言について準用する

2009年12月30日
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民法第970条(秘密証書遺言)

第970条(秘密証書遺言)

1.秘密証書によって遺言をするには次に掲げる方式に従わなければならない

一  遺言者が、その証書に署名し、印を押すこと

二  遺言者が、その証書を封じ、証書に用いた印章をもってこれに封印すること

三  遺言者が、公証人一人及び証人二人以上の前に封書を提出して、自己の遺言書である旨並びにその筆者の氏名及び住所を申述すること

四  公証人が、その証書を提出した日付及び遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し、印を押すこと

2. 第968条第二項の規定は秘密証書による遺言について準用する

実務家からのコメント

秘密証書遺言の方式を定めた条文です。

1項3号の筆者とは遺言の本文を書いた人の事です。遺言者が氏名日付だけ自書し、ほかはすべて他人がワープロなどで印字した場合は、ワープロで印字した他人が筆者となります。

関連条文

第968条(自筆証書遺言)

  1. 自筆証書によって遺言をするには遺言者がその全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない
  2. 自筆証書中の加除その他の変更は遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければその効力を生じない

2009年12月29日
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民法第969条の2(口がきけない者の公正証書遺言)

第969条の2(口がきけない者の公正証書遺言)

  1. 口がきけない者が公正証書によって遺言をする場合には遺言者は公証人及び証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述し、又は自書して、前条第2号の口授に代えなければならないこの場合における同条第3号の規定の適用については同号中「口述」とあるのは「通訳人の通訳による申述」又は「自書」とする
  2. 前条の遺言者又は証人が耳が聞こえない者である場合には公証人は同条第3号に規定する筆記した内容を通訳人の通訳により遺言者又は証人に伝えて、同号の読み聞かせに代えることができる
  3. 公証人は前2項に定める方式に従って公正証書を作ったときはその旨をその証書に付記しなければならない

実務家からのコメント

聴覚・言語機能障害者が公正証書しゴンを利用することができるようにするために、追加された条文です。

とられた方式を明らかにするために、公証人はその旨をふきする必要がありますが、ふきしなかったとしても公正証書遺言の効力には影響はないものと考えられています。

関連条文

第969条(公正証書遺言)

公正証書によって遺言をするには次に掲げる方式に従わなければならない。

証人二人以上の立会いがあること

遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授すること

公証人が、遺言者の口述を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞かせ、又は閲覧させること

遺言者及び証人が、筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名し、印を押すことただし、遺言者が署名することができない場合は、公証人がその事由を付記して、署名に代えることができる。

公証人が、その証書は前各号に掲げる方式に従って作ったものである旨を付記して、これに署名し、印を押すこと

2009年12月28日
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民法第969条(公正証書遺言)

第969条(公正証書遺言)

公正証書によって遺言をするには次に掲げる方式に従わなければならない。

証人二人以上の立会いがあること
遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授すること
公証人が、遺言者の口述を筆記し、これを遺言者及び証人に読み聞かせ、又は閲覧させること
遺言者及び証人が、筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名し、印を押すことただし、遺言者が署名することができない場合は、公証人がその事由を付記して、署名に代えることができる
公証人が、その証書は前各号に掲げる方式に従って作ったものである旨を付記して、これに署名し、印を押すこと

実務家からのコメント

メリットとしては、のちのちの紛争が起きにくいこと、改ざんのおそれが心配がないこと、検認手続が不要なことがあげられます。

他方で、手間と費用がかかりますし、遺言の内容が証人に知られてしまいます。

2009年12月27日
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民法第968条(自筆証書遺言)

第968条(自筆証書遺言)

  1. 自筆証書によって遺言をするには遺言者がその全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない
  2. 自筆証書中の加除その他の変更は遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければその効力を生じない

実務家からのコメント

だれにも知られることなく、特別な費用がかからずに、することができる遺言の方法です。

他方で、偽造の危険や、方式違反のために無効となる可能性、後々の紛争が起こる可能性とデメリットも多いです。

真意に基づく遺言かどうかを判断するために自書が求められていて、本人が文字がかけない場合は自筆証書遺言の方法をとることは出来ません。

関連判例

昭和62年10月08日最高裁判決

運筆について他人の添え手による補助を受けてされた自筆証書遺言が民法九六八条一項にいう「自書」の要件を充たすためには、遺言者が証書作成時に自書能力を有し、かつ、右補助が遺言者の手を用紙の正しい位置に導くにとどまるか、遺言者の手の動きが遺言者の望みにまかされていて単に筆記を容易にするための支えを借りたにとどまるなど添え手をした他人の意思が運筆に介入した形跡のないことが筆跡のうえで判定できることを要する。

引用元:判例検索システム

昭和56年12月18日最高裁判決

自筆証書遺言における証書の記載自体からみて明らかな誤記の訂正については、民法九六八条二項所定の方式の違背があつても、その違背は、遺言の効力に影響を及ぼさない。

引用元:判例検索システム

昭和54年05月31日最高裁判決

自筆遺言証書の日付として「昭和四拾壱年七月吉日」と記載された証書は、民法九六八条一項にいう日付の記載を欠くものとして無効である。

引用元:判例検索システム

2009年12月26日
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民法第967条(普通の方式による遺言の種類)

第967条(普通の方式による遺言の種類)

遺言は自筆証書、公正証書又は秘密証書によってしなければならないただし、特別の方式によることを許す場合は、この限りでない

実務家からのコメント

この条文では遺言の方法の原則を定めています。

特別な方式によることを許す場合とは、たとえば船舶遭難時など通常の方法によることが困難であるとして別に法律で定められた場合に許されます。

2009年12月25日
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民法第966条(被後見人の遺言の制限)

第966条(被後見人の遺言の制限)

  1. 被後見人が、後見の計算の終了前に、後見人又はその配偶者若しくは直系卑属の利益となるべき遺言をしたときはその遺言は無効とする
  2. 前項の規定は直系血族、配偶者又は兄弟姉妹が後見人である場合には適用しない

実務家からのコメント

被後見人は後見人の影響を受け易いので、後見人が不当に利益を得るような遺言を残す可能性があります。そこで、本条でそのような遺言は無効になると定めました。

もっとも、後見人が被後見人の直系血族配偶者兄弟姉妹の場合はそのような不当な遺言をのこすおそれはないとして、制限が加えられません。

2009年12月24日
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民法第965条(相続人に関する規定の準用)

第965条(相続人に関する規定の準用)

第886条及び第891条の規定は受遺者について準用する

実務家からのコメント

胎児の権利能力と相続人の欠格事由の規定が準用されます。

よって、胎児に対して遺贈することは可能です。

また、受贈者も被相続人を害する行為をしたり、不当に相続財産を得ようとするような行為をした場合は受贈者たる地位を失います。

関連条文

第886条(相続に関する胎児の権利能力)

  1. 胎児は相続については既に生まれたものとみなす
  2. 前項の規定は胎児が死体で生まれたときは適用しない

第891条(相続人の欠格事由)

次に掲げる者は相続人となることができない

一  故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者
二  被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者ただし、その者に是非の弁別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りでない。
三  詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者
四  詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者
五  相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者

2009年12月24日
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民法第964条(包括遺贈及び特定遺贈)

第964条(包括遺贈及び特定遺贈)

遺言者は包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができるただし、遺留分に関する規定に違反することができない

実務家からのコメント

相続人以外の者に、特定の財産を「相続させる」という遺言があった場合は「相続」ではなく「遺贈」を原因とする登記をすることになります。逆に、相続人全員を対象に包括的に(割合を定めて)「遺贈する」という遺言があった場合は、「遺贈」ではなく「相続」を原因をする登記をします。

2009年12月24日
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カテゴリ: 相続法

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